
不動産投資で最も重要になるのが利回り。
理想的な利回りを維持することが不動産投資で成功するための秘訣です。
不動産投資を長く経験している人であれば分かるかと思うのですが、理想的な利回りを維持するのは容易なことではありません。
利回りの計算にはいくつかの種類があり、使い方もそれぞれです。
つまり、利回りの計算のためにもきちんと知識を蓄えておく必要があるということが言えます。
今回の記事では、理想的な利回りを維持する方法はもちろん、初心者でも理解しやすいようにまず「利回り」とは何かについても解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
Contents
不動産初心者でもわかる!利回りとは?

不動産投資における利回りとは、投資した資金に対して1年間でどれくらい返ってくるかを表す数字のことです。
計算式は「利益÷投資金額×100」。
ここでいう利益というのは、年間家賃収入を指しています。
そして投資金額は不動産投資をするにあたり購入した物件の金額のこと。
一般的な投資であれば以下のように計算します。
(例)100万円投資し、1年後に105万円になった。
利益は105万円ー100万円=5万円。
先ほどの計算式に当てはめてみると、5(万円)÷100(万円)×100=5%
つまり、この場合の利回りは5%ということになります。
しかし、不動産投資の場合はこれとは少し違う計算式になるのです。
不動産投資の利回りの計算は3種類。
それぞれ不動産投資のパターンによって使う利回りの計算式が異なります。
想定利回り(単純利回り)
不動産投資でアパート経営、マンション経営を行う場合に全室満席であると想定したうえで利回りを計算する方法がこの想定利回りです。
1フロア6部屋3階建ての物件を運用すると仮定した場合、18部屋すべてに入居者がいることを仮定し計算します。
4,000万円の物件で1部屋6万円の家賃と仮定して計算してみましょう。
6万円×18部屋×12か月÷4,000万円×100=32.4%
これによってこの物件の利回りは32.4%の利回りであることが分かります。
しかし、この計算方法の大前提として全室入居者がいることを仮定しているため、空きが出てしまうとこの利回りとは実際の利回りが異なる可能性もあるのです。
表面利回り
アパート経営やマンション経営をする際に、今実際に入居者がいる部屋数から利回りを計算する利回り。
1フロア6部屋3階建ての物件で、空き室が6部屋と仮定すると残りの12部屋分の家賃収入をもとに利回りを計算していきます。
先ほどと同様に4,000万円の物件で1部屋6万円の家賃と仮定して計算してみましょう。
6万円×12部屋×12か月÷4,000万円×100=21.6%
現時点での利回りは21.6%であることが計算できました。
実質利回り
物件に対する空き室の数や管理用、税金などの経費もすべて考慮したうえで計算する利回り。
不動産経営を行う上で、家賃収入などの収入以外にも経費などを含めた出費などもきちんと把握しておかなくてはいけません。
空き室の計算に加え、経費を利回り計算に組み入れたのがこの実質利回りなのです。
先ほどの表面利回りでの物件条件に加え、1年間の経費が200万円かかったと仮定して計算してみましょう。
(6万円×12部屋×12か月-200万円)÷4,000万円×100=16.6%
不動産投資での利回りを決める要素とは?

不動産投資での利回りの計算方法を紹介しましたが、実際にはこれ以外にも利回りを決める要素がいくつかあります。
先ほどの計算式と合わせて覚えておくとよいかもしれません。
- エリア
- 総低家賃
- 物件価格
- 固定資産税などを含める税金
- 管理費や修繕費など
これらの要素をもとにして、お金の出入り、つまりキャッシュフローを計算しリスクのできるだけ少ない物件を購入することが不動産投資を成功させる一つのコツです。
理想的な利回りを維持するために覚えておくべき注意点

不動産投資において理想的な利回りを維持することは容易なことではないとお話ししました。
しかし、必要なポイントをきちんと押さえておけば初心者でも理想的な利回りを維持することは可能です。
不動産投資を成功させるために抑えておきたい注意点を紹介します。
①実質利回りを重視
満室であることを仮定して想定利回りで利回り計算するのではなく、実際に投資をする場合には実質利回りを重視するようにしましょう。
実際の投資に近い利回りを把握することができます。
②高い利回りであればすべて良いわけではない
利回りは高ければ高いほど良いのか、と聞かれるとそういうわけではありません。
利回りが高い物件ほど高いなりのマイナスな理由があることが多いためです。
そういう物件に投資してしまうと利回りは高くても結局損をしてしまうケースもあります。
利回りが高すぎる物件にありがちなマイナス点としては、事故物件や立地が悪い、築年数が古いなどなど。
10%を超える利回りの物件はよく注意して検討するようにしましょう。
③不動産会社などのプロに相談する
実質利回りを重視することが大切ですが、この利回りを計算するためには各種経費を調べる必要があります。
しかし、これらの費用は自分で調べるとなるとそれなりに大変です。
土地の相場などを含め、不動産会社のプロに相談するのがおすすめ。
不動産会社も口コミや実績などをもとに信頼できるところを探すようにしましょう。
まとめ
普通の投資とは異なり、不動産投資には利回りにいくつかの種類があります。
具体的に想定利回り、表面利回り、実質利回りです。
これらの利回りは使い方に違いがあるため、正しいポイントで使えるように覚えておきましょう。
理想の利回りを維持するためには、後半で紹介した3つのポイントをしっかり押さえておくことが大切。
ポイントをしっかり押さえて理想的な利回りに近づきましょう。